綺羅星玉

少年作原文及び挿絵

・・・・・・・・・☆・・・ガタンガタン・・・キャラキャラコロン・・・・・・月・・・ミドリ・・・ノ・・・ウゴク・・・・・・ボ・・・ロニージェ・・・・・・・・・・・・ラララ・・・・・・・・・モシモシ・・・・・・モシモシ・・・・・・・・・・・・今夜はステキな星夜ですね・・・・・・・・・・・・私はこの街で風鈴屋をやっている者ですが、冬ともなると一向に売れませんね・・・・・・ええ、いかにもそこにあるリヤカーが私の屋台ですよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ほほぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なるほど・・・つまり貴方は沼を見ていらしたのでございますな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・キキキキラキキ・・・・・・・・・ところで貴方は綺羅星玉というものがいかにしてこの地に誕生したのかご存じでございますか?・・・・・・・・・亜、ご存じありませんか・・・・・・ハハァ・・・綺羅星玉自体は知っていると・・・ナルホド・・・でも誕生はご存じない・・・・・・ト・・・フフ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・実はあれはこの地に昔あった青沼という沼から生まれたのです・・・・・・エッ・・・・・・・・・貴方は青沼様とおっしゃられるのですか・・・・・・・・・これはこれはキヒヒヒヒ・・・・・・キラヒキキ・・・・・・いや失敬・・・貴方はもしかすると神秘的なつながりがあるやもしれませんな・・・・・・青沼という沼は水銀のように重い、静かな美しい沼で今夜のような明るい夜なぞには、その美しい水面が鏡のようになって星空を・・・碧く美しい夜空を・・・一面に写しだすのでございます。そして、この星夜の青沼にザリガニとりにつかうアミをしのばせて、すくいあげます。すると、アメのようにゆっくりと沼の水がアミから逃げだしますが、不思議なことに、沼にうつっていた星だけは石になってアミにかかるのです。しかも、本当はもう死んでいるのに、光だけがわれわれに見えている星の写ったものだけが・・・・・・・・・左様でございます。それが綺羅星玉でございます。・・・・・・・・・貴方は、綺羅星玉をとばして遊んだことはありませんか・・・オャ・・・無いと・・・・・・・・・まずネ、綺羅星玉を宙へほうって指をパチンとならします・・・このように・・・パチン―☆・・・するとそこに、目に見えない星がうかびますが・・・その星と綺羅星玉は合体するのです。でも・・・ま・・・練習すればですがね・・・合体すればあとは指のならしかたによって勝手に飛んでゆきます。・・・コントロールするにも・・・練習が必要ですが・・・しかし私なぞはよくあそんだものですとも・・・えぇ・・・・・・・・・・・・・・・なつかしいなぁ・・・まだ沢山もってまして、美しいので、風鈴につけてあるんですヨ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エッ・・・風鈴を買いたい・・・・・・トナ・・・・・・・・・ドウゾ・・・オスキナモノヲ

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