少年愛譜

写真 ガラクタ
 (所有期間:小学1年頃〜)
〈ガラクタ〉
 道端で拾っては洋酒の空箱にいれていた。
 これでいつか、
 動かない人造人間を作るつもりだった。
〈ピンクのパジャマ〉

 入院の日、ピンクは嫌と言った。
 夢にまで見たその色に。
 以来、
 ピンクのパジャマに嘘はつかない。
   
〈駱駝の石像〉

 不人気な遊具だったので、
 同情して静かに抱いた。
 世界が石と砂ばかりになった未来にも、
 真心が滲み残るように。
イラスト ピンクのパジャマ,駱駝の石像
 (描き下ろし)
イラスト ランドセル
 (描き下ろし)
〈ランドセル〉

 陽光の下、ぬめやかにきらめく深緑。
 愛用したが、通学班では蹴りの的。
 学校は通学班制度を守り深緑を見捨てた。
 
〈美少年〉

 中学校生活もまた、良心に反していた。
 春休み、何気なく描いていた少年の絵が、
 いつしか愛おしく変化していった。
少年作イラスト 美少年
(成立時期:中学1年末)

 エッセーや自伝的文章に拠れば、
 乱歩は〈性愛〉と〈恋愛〉を峻別し、
 しかもプラトニックな少年愛に
 〈恋愛〉の至高の相を見ていた
 ということになろう。

  須永朝彦「乱歩を読み解く十三語 少年」
 『江戸川乱歩』p.44(中学3年後半読了)
美少年氏名を勝手に作ることは
ことのほか楽しい。

 (中学3年12月下旬のノートより)

 長髪は認めていない。
 ☆「認めていない」の表現に誰のため
  何のための校則かがよくわかる。
 ●やたら出てくる「例外は認めない」
  という表現に注意。

 はやしたけし『ふざけるな!校則 パート3』p.133
 (中学3年後半読了)
〈書物〉

 何者かの手で不正に図書室に置かれた、
 大昔の、反管理教育の書。
 これと少年愛文学とを読み比べ、
 現実と憧憬、そして解放に思い馳せた。
少年作イラスト 朝起きたら美少年だった夢
 (成立時期:中学3年2月〜高校1年前半)
 1月11日 実力テスト
 1月19日 もぎ面接
 2月1日 試験
 2月6日 合格
 2月25日 受験
 2月26日 面接

 (中学3年の母の日記より)

 ある石畳の岬までくると碧色の笠がある。
「これをつけて飛べますよ。」
 彼か私は言った。美しく。
「これをつけて飛ぶことができますよ。」

(中学3年1月1日の夢日記より)
少年作イラスト 夢の中の美少年
(成立時期:中学3年2月〜高校1年前半)
少年作イラスト 少年愛
(成立時期:高校1年前半)

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